前回の記事で我々は形容詞について扱った。
そこで今回はもう1つの修飾語の要素である副詞の解説を行う。
副詞はかなり奥が深く、理解を深め自分で使えるようになれば表現の幅がかなり広がる。
そういった意味で必ずマスターしておきたい要素でもある。
この記事は英語を1からしっかりと学びたいと思っている人や動詞のあやふやな認識を確実なものへ昇華させたい人に向けた記事であるため、基礎が固まっている場合には読み飛ばすことを推奨する。
副詞とは何なのか
早速、副詞についての定義を行おう。
ずばり副詞とは、名詞以外の修飾を行う品詞のことである。
修飾とは何かを確認したい場合は以下の記事を参考にしてほしい。
副詞は多くの場合”ly”で終わる。
”ly”で終わる形容詞もあるがこれらは以下のような判断でおおよそ識別できる。
①名詞 + ly → 形容詞
②形容詞 + ly → 副詞
また、もう一つ覚えておきたいのは「前置詞+名詞」の並びはほとんどの場合副詞と同じ扱いになることである。
これに関してはかなり重要なルールなのでよく押さえておこう。
ここで、実際にどのような副詞があるのか実例を確認しておこう。
以下は副詞の例である。
tomorrow(明日)・here(ここで)・quickly(素早く)・since(〜以来) など
以上の例は副詞のごく一部の例にすぎない。
副詞は定義こそ簡単なものの、その使い方は多様である。
動詞を修飾する副詞
ここからは副詞をいくつかの種類に分類して解説を行う。
まず最初に確認するのは動詞を修飾する副詞である。
動詞を修飾する副詞は様態を表す副詞とも言われる。
様態を表す副詞は、特定の行動や状態の方法や様子を示すために使われる。
まずは例文を通して様態を表す副詞をみてみよう。
以下は様態を表す副詞の例である。
① She handled the fragile vase carefully to avoid any damage. (彼女は壊れやすい花瓶を注意深く扱って、損傷を防いだ。) ② She presented her ideas confidently during the meeting. (彼女はミーティング中、自分のアイデアを自信をもって発表した。) ③ He effortlessly ran the marathon. (彼はマラソンを無理なく走りました。)
①-③は様態を表す副詞だが、①,②と③で副詞の位置が少々異なる。
まず①と②だが、どちらも目的語の後ろに副詞が出ていることがわかるだろう。
このように、動詞を修飾する様態の副詞は目的語や補語の後ろに現れることがよくあるので覚えておこう。
また③のように動詞の直前に副詞が置かれることもある。
③の文章は①や②のように”He ran the marathon effortlessly.”としても意味は通じる。
時間・頻度を表す副詞
次に時間を表す表現について解説する。
時間に関する表現は多くの場合、副詞となる。
以下は時間を表す副詞の例文である。
① they go for a jog in the park every morning. (彼らは毎朝公園へジョギングに行く。) ② In the evening, the city comes alive with vibrant lights and. bustling activity. (夕方になると、その都市は活気ある光とにぎやかな活動で賑わいます。) ③ They seldom complain about their workload. (彼らはめったに仕事の量について不満を言いません。)
①は時間を表す副詞が文末に出ている例である。
このように時間を表す副詞は文末に出現するケースが多い。
②は時間を表す副詞が文頭に出ている例である。
文頭に現れる場合や文中に時間を表す副詞が挿入される場合、「,(カンマ)」が打たれることに注意してほしい。
この文はもちろん” the city comes alive with vibrant lights and bustling activity in the evening.”と表記されても問題ない。
③は頻度を表す副詞の例である。
頻度を表す副詞については動詞の直前に現れるのが一般的であり、それ以外の位置に出ることはあまりないと言えるだろう。
場所を表す副詞
次に場所を表す副詞について解説する。
場所に関する表現も多くの場合、時間に関する表現と同様に副詞となる。
以下は場所を表す副詞の例文である。
① He left the keys on the kitchen counter. (彼はキーを台所のカウンターに置き忘れた。) ② They gathered in the backyard last night. (彼らは昨夜、庭に集まった。) ③ He works at the headquarters located in Shibuya in Tokyo. (彼は東京の渋谷にある本社に勤めている。)
①は単純な場所を表す副詞の例である。
このように、場所を表す副詞は通常、文末に置かれる。
②は場所と時間のである副詞が同時に現れる例である。
このような場合、英語においては場所→時間の順番で表される。
③は場所を表す表現が2つ以上現れる例である。
このような場合、英語においては狭い範囲→広い範囲の順番で表される。
程度を表す副詞
最後に程度を表す副詞について解説する。
程度を表す副詞とは、動詞や形容詞、他の副詞などの語を修飾して、それらの単語が示す行為や状態の程度や強さを示す副詞のことである。
以下は程度を表す副詞の文を用いた例である。
① She is very talented. (彼女は非常に才能がある。) ② They completed the project remarkably quickly. (彼らは驚くほど速くプロジェクトを完成させた。) ③ He works diligently. (彼は勤勉に働く。) ④ Surprisingly, they won the competition. (驚くべきことに、彼らは競技会に勝った。)
①は形容詞を修飾する程度を表す副詞の例である。
副詞が1語で修飾を行う場合、多くの場合は修飾する言葉の直前に現れる。
②は副詞を修飾する程度を表す副詞の例である。
このように、副詞が副詞を修飾することもできるのだ。
これについても①と同様に修飾する言葉の直前に現れている。
③は動詞を修飾する、程度を修飾する副詞の例である。
一般動詞を修飾する場合においては、動詞の直後に置かれる傾向がある。
④は文頭に程度を表す副詞が置かれる例である。
何かの言葉を修飾しているというより、文章全体の修飾となるときに、このように文頭に出る場合がある。
一通り確認したところでまとめに入る。
今回は副詞の基本的な知識についての確認を行なった。
まとめとしては以下の点を確認してほしい。
①副詞とは名詞以外の修飾を行う品詞のこと
②「前置詞+名詞」の並びはほとんどの場合副詞と同じ扱いになる
③様態を表す副詞は、特定の行動や状態の方法や様子を示すために使われる
④様態を表す副詞の他にも、時間・頻度・場所・程度を表す言葉も副詞になる
以上を押さえて副詞をマスターしよう。
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