“句”とは何なのか?徹底解説

皆さんは英語を読む際にどれぐらい”句”を意識しているでしょうか?”句”の理解は英語学習に大きく役立つ分野ですのでここでしっかり覚えてしまいましょう。

しかし、”句”とひとえに言ってもいくつか種類があります。今日はそれらについて徹底解説していきます。

この記事はこんな人におすすめ

・文法の理解を深めたい
・修飾語の理解を深めたい
・文型の理解を格段に深めたい
・品詞の理解を格段に深めたい
・長文読解ができるようになりたい

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句と節の違いや基本について知りたい方はこちらをご覧ください。
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句の種類はどれぐらいあるのか

実際に句の数はいくつあるのでしょうか。

結論から言うと句には

  • 名詞句
  • 形容詞句
  • 副詞句

の三種類があります。もちろん、それぞれ文の中での役割が異なるので一つ一つ見ていきましょう。

 


 

名詞句

まずは名詞句についてです。名詞句とは名前の通り”名詞”の役割を果たす”句”のことです。

あえて定義するとしたら以下のようになるでしょう。

名詞句:二語以上で意味をとる言葉のまとまり(句)で、名詞と同じ(文中で主語・補語・目的語をとる)働きをする

実際に例文を使って確認してみましょう。

 

例文
It is fun for Takuya to play soccer. 

(Takuyaにとってサッカーをすることは楽しい。)

上記の文章で”to play soccer”(サッカーをすること)が二語以上で名詞と同じ働きをしています。

これが名詞句と呼ばれるものです。

 

名詞句を文法としてとるものとしては

・不定詞(名詞的用法)

・動名詞

などがあります。

それぞれの例題を踏まえて理解しましょう。

例題①
To listen to music is vital for me. 

音楽を聴くことは私にとって必要不可欠だ。)

例題②

・Mike enjoyed listening to music.

 (Mikeは音楽を聴いて楽しんだ。)

例題①では不定詞から始まる”to listen to music”が主語として名詞の役割をしています。定義に当てはめて考えても、二語以上からなる言葉のまとまりかつ名詞と同じ働きをしているので、これは名詞句と考えられます。

 

例題②では動名詞から始まる”listening to music”が”enjoy”の目的語を取って名詞の役割をしています。定義に当てはめて考えてみても、二語以上からなる言葉のまとまりかつ名詞と同じ働きをしているので、これは名詞句と言えます。

 


 

形容詞句

次に形容詞句について確認してみましょう。形容詞句も名前同様に、”形容詞”の役割を果たす”句”を意味しています。あえて定義するなら以下のようになります。

形容詞句:二語以上で意味を取る言葉のまとまり(句)で、形容詞と同じ(名詞の修飾をしたり補語としてとる)働きをする

名詞句同様に例文を使って確認をしていきましょう。

 

例題
・John didn't have enough time to do his homework.

(Johnには宿題をするための十分な時間がなかった。)

上記の文では、”to do his homework”がどんな”enough time”なのかを補足する、つまり名詞を修飾する形容詞の役割を二語以上の言葉のまとまりでしているのです。これがいわゆる形容詞句です。

 

形容詞句を文法としてとるものとしては

  • 不定詞(形容詞的用法)
  • 分詞
  • 前置詞+名詞

があります。それぞれの例文を踏まえて理解をより鮮明にしていきましょう。

例題③不定詞の形容詞的用法
・I need something to drink.

 (何か飲むものが欲しい。)

例文④分詞
・Do you know the boy standing over there. 

(向こうに立っている男の子を知っていますか。)

例文⑤前置詞+名詞
・These cats under the tree often come to my house.

(木の下にいる猫たちはよく家にやってくる。)

例題③は不定詞の形容詞的用法の例です。二語以上の言葉のまとまりである”to drink”がどんな”something”なのかを説明する形容詞の役割をしています。よってこれは形容詞句と言えるのです。 

 

例題④は分詞の例で、二語以上の言葉のまとまりである”standing over there”がどのような”the boy”を補足として説明していますね。よってこれも形容詞句としてとらえることができるのです。

 

例題⑤は前置詞+名詞の例です。例文では二語以上の言葉のまとまりである”under the tree”が名詞である”these cats”について追加の説明をしていますよね。よってこれもまた形容詞句なのです。

 


 

副詞句

最後に副詞句について確認をしてみましょう。副詞句も名前から見て取れるよう”副詞”の働きをする”句”のことなんですよね。定義すると以下のようになります。

副詞句:二語以上の言葉のまとまり(句)で、副詞と同じ(動詞・形容詞・他の副詞や文全体の修飾をする)働きをする

 

では、例題を使って確認してみましょう。

 

例題
・John went to the park to play baseball.

(Johnは野球をするために公園に行った。)

上記の文では二語以上の言葉のまとまりである”to play baseball”がどうして公園に行くのかという理由を補足(”go”を修飾)しています。これがいわゆる副詞句です。

 

副詞句を文法としてとるものは

  • 不定詞(副詞的用法)
  • 前置詞+名詞

があります。それぞれの例文を踏まえて理解をより鮮明にしていきましょう。

例文⑥
・He left home early to get to the first train. 

(彼は始発の電車に乗るために家を出発した。)

例題⑦
・I live in Japan.

(私は日本に住んでいる。)

例題⑥では二語以上の言葉のまとまりである不定詞句の”to get to the first train”が何故家を出たのかを説明(動詞の修飾)をしていますね。

 

例題⑦では”in Japan”が”live”に対してどこに住んでいるのかという補足(動詞の修飾)をしています。よって前置詞+名詞の語順で副詞と同じ働きをしている副詞句と考えることが出来るわけです。

 

では、これらのことをしっかりと理解出来たか練習問題を使って確認してみましょう。


 

実践

練習問題

 下線部の表現が名詞句か形容詞句か副詞句かを答えよ。

 ① It is hard for him to speak English. 

 ② The boy dancing on the stage is Tom.

 ③ There are two cats under the tree.

 ④ I am going to go to Tokyo by train the day after tomorrow.

 ⑤ John likes listening to J-pop, and so do I.


解答・解説

① 名詞句:”to speak English”は”It”の意味上の主語であり、名詞の働きをして”英語を勉強すること”と役をとる。したがって名詞句と捉えることができる。

和訳)英語を話すことは彼にとって難しい。

 

②形容詞句:”dancing on the stage”は前にある名詞の”the boy”の修飾をしている。したがって名詞を修飾する形容詞句と捉えることができる。

和訳)ステージ上で踊っている男の子はTomだ。

 

③副詞句:”under the tree”は文章全体に対して場所の補足(説明)をしていることから副詞の働きをしていることがわかる。したがって、副詞句と捉えることができる。

和訳)木の下には猫が二匹いる。

 

④副詞句:”the day after tomorrow”は文章全体に対して時間の補足(修飾)をしていることから副詞の働きをしていることがわかる。したがって、副詞句と捉えることができる。

和訳)私は明後日、電車で東京に行くつもりである。

 

⑤名詞句:”listening to music”は”likes”の目的語をとっていて、文中では名詞と同じ働きをしている。したがって、名詞句と捉えることができる。

和訳)JohnはJ-popを聴くことが好きで、私もそれが好きである。

 


 

まとめ

色々な種類の句があって混乱してしまいそうだと思うので最後にもう一度要点を押さえて確認をしてしましょう。

句には三種類あってそれぞれ名詞句形容詞句副詞句と呼ばれていましたね。また、以下のように考えるといいでしょう。

名詞句:二語以上で意味をとる言葉のまとまり(句)で、名詞と同じ(文中で主語・補語・目的語をとる)働きをする

形容詞句:二語以上で意味を取る言葉のまとまりで(句)で、形容詞と同じ(名詞の修飾をしたり補語としてとる)働きをする

副詞句:二語以上の言葉のまとまり(句)で、副詞と同じ(動詞・形容詞・他の副詞や文全体の修飾をする)働きをする

句は確かに理解するのが難しいものではありますが、理解が一度できると見える景色がかなり変わります。日頃から意識して英語に取り組んでみましょう。

【英語】句と節って何?違いは?徹底解説

皆さんは英語学習の際に『句と節』をどのぐらい意識しているでしょうか。

この記事では句と節とは何なのか、またその見分け方について解説をしていきます。

この記事はこんな人におすすめ

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難易度★★★☆☆ 優先度★★★★★ 総合おすすめ度★★★★

句と節の見分け方と定義

まずは句と節の辞書的定義を日本語で確認してみましょう。

句 : 言葉や文章の中の一区切り。文の中で、ある一つの意味を示す単語のまとまり

節: まとまったものをいくつかに分けた、そのひとまとまり、区切り 

参照:大辞林 第七版 一九九八年

共に言葉のまとまりを表していることが読み取れます。

結論から言うと、英語における句と節の違いは言葉のかたまりが何によって構成されているかで決まるのです。私個人としての英語における句と節の定義は以下の通りです。

句 : 二語以上で一つの意味を表す言葉のまとまり

節 : 主語+動詞を含んでいる二語以上で一つの意味を表す言葉のまとまり

ここで抑えてほしいポイントは、主語と動詞を含むか含まないかの違いです。次の例題を使って実際に句と節について考えてみましょう。

例題
We often go to the park to play soccer. 

(私たちはよくサッカーをするために公園に行く。)

句と節は見つけられたでしょうか。

見分けるポイントは二つ、一つの意味を表す言葉のまとまりはどこなのか、そのまとまりに主語と動詞が含まれているのか、です。

意味のまとまりで最も大きいのは文章全体の “We often go to the park to play soccer.” です。この中には主語である”we”と動詞である”go”が含まれています。よってこれは“節”として扱われるわけです。

ほかの意味のまとまりとして、不定詞から始まる”to play soccer”が挙げられるでしょう。この不定詞句は主語と動詞を含まず、なぜ公園へ行くのかという理由の補足をする副詞の役割を果たしているので、“句”としてとらえることができます。

実際に練習問題を通して理解を深めていきましょう。 

練習問題


① Our headquarter agreed to merge their two branches to cut down their cost.

(本社は費用を減らすために二つの支社の合併に同意した。)

*headquarter:本社 *branch:支社 *cut down:削減する

② When we were high school students, we would often play this game.

私たちが高校生の頃、よくこのゲームで遊んだものだ。

③ I enjoyed watching movies.

 

 

 


 

 

解答・解説

①    句:to merge their two branches/ to cut down their cost      

節:Our headquarter agreed to merge their two branched to cut down their cost  
 

②  句:×   

節:When I was a high school student/ we would often play this game


③ 和訳)私は映画を見て楽しんだ。

  句:watching movie

節:I enjoyed watching movies

まとめ

①句は主語+動詞を含まない言葉のまとまり

②節は主語+動詞を含んだ言葉のまとまり

今回の説明は以上になります。英語を学ぶにあたって必要な知識なので、これからは意識を向けて読んでみてください。直接テストや検定の点数に結び付くわけでは在りませんが、これからの内容を学習する際に必ず役に立ちます。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。